ブルーに恋して
優しく、強く、晴れ晴れと、
 晴れ晴れ日和

「美しい言葉とは何だろう?」第一に、その人なりの発見を持った言葉は美しいと思う。

市井の黄昏一個人大塚文彰が

暮らしやネットで出逢った心に刺さる美しい言葉、

心に刻まれた言葉達を撚り合わせ

一つの文章を作り出す。

〈黄昏の言葉紡ぎ〉

 

 

「美しい言葉とは何だろう?」

 

 

 

第一に、その人なりの

 

発見を持った

 

言葉は美しいと思う。

 

どんな些細なことであっても。

 

 

第二に、

 

正確な言葉は美しい。

 

正確さへのせめて近似値に

 

近づこうとしている言葉は美しい。

 

研究論文であっても、

 

描写であっても、

 

認識であっても。

 

第三に、

 

体験の組織化

 

ということがある。

 

これは人間の言葉を、

 

言葉たらしめる

 

一番大切な要素に思われる。

 

 

 

 

美しい日本語に対する

 

発言や考察が、

 

ひどく乏しいのは、

 

どういうことなのだろう。

 

まずいものを

 

食べたときは、

 

「まずい、まずい」と

 

大騒ぎするが、

 

おいしいものの

 

通過するときは、

 

割りにけろりと

 

しているように、

 

美しい言葉というものは、

 

生活の隅々で、

 

意識されず、

 

ひっそりと息づき、

 

光り、

 

掬いがたいものであるためか。

 

それとも美しい言葉とは

 

どんなものか?

 

というイメージが、

 

私たちにきわめて

 

貧しいためなのだろうか。

 

いつまでも

 

忘れられない言葉は、

 

美しい言葉である。ーー

 

二つは殆んど

 

同義語のように

 

私には感じられてならない。

 

忘れられないというのは、

 

よくもわるくも

 

一人の人間の、

 

まぎれもない

 

実在を確認した

 

ということを

 

意味するのかもしれない。

 

たとえこちらの胸に

 

棘のように

 

突きささって

 

いるものであっても。

 

また、人間の

 

弱さや弱点を

 

隠さなかった言葉は、

 

おおむね忘れがたいし、

 

こちらの胸にしみとおる。

 

言葉とは、

 

その人間に固有のもので、

 

とうてい切り離すことが

 

できないものでは

 

なかろうか。

 

美しい言葉だと聴いて、

 

そっくりそのまま

 

真似してみても、

 

その人と同じ美しさを

 

維持することは

 

絶対に出来ない。

 

「文は人なり」

 

と同じように

 

「言葉は人なり」で、

 

人格の反映以外の

 

なにものでもない。

 

普遍的に美しい言葉

 

などというものは

 

あるのだろうか。

 

非常に

 

疑わしいのである。

 

いにしえより、

 

これだけの

 

記録愛好癖を持った

 

民の言葉が、

 

力強さや

 

ずしりとした重みに

 

欠けているのは、

 

体験の組み立てに、

 

自他の体験の組織化に

 

大いなる欠陥が

 

あったのだとしか

 

思われない。

 

 

〈茨木のり子〉散文引用

 

 

※この詩(石垣りんの「崖」)は

 

戦後十五年の時点で書かれているが、

 

美しくも凄みのある

 

 

言葉を生んだのは、

 

戦後まもなく公開された

 

サイパン島玉砕の

 

記録映画をたぶん、

 

石垣りんが見てのち、

 

十五年近くも

 

そのショックを

 

持続させてきたことと、

 

その体験をみずからの

 

暮らしの周囲のなかで、

 

たえず組み立てたり、

 

ほぐしたりしながら

 

或る日動かしがたく

 

結晶化させたもの

 

だからだろうと思う。

 

私はこの体験をうまく

 

組み立てられなかった

 

から尚のこと「崖」という詩に

 

感動するのである。

石垣りん「崖」詩

 

戦争の終わり、

 

サイパンの崖の上から

 

次々に身を投げた女たち。

 

美徳やら義務やら体裁やら

 

何やら。

 

火だの男だのに

 

追いつめられて。

 

とばなければならないから

 

とびこんだ。

 

ゆき場のないゆき場。

 

 

(崖はいつも女を
まっさかさまにする)

 

それがねえ、

 

まだ一人も

 

海にとどかないのだ。

 

十五年も

 

たつというのに

 

どうしたんだろう。

 

あの、

 

女。

 

 

 

以上、

 

心に焼きつけておきたい

 

言葉を書き抜いた。

 

ものを書いていく上で、

 

一番難しいのは、

 

第三の点であろう。

 

そのことを心して、

 

少しでもましな文章を

 

記してゆきたいと思う。

 

〈茨木のり子〉散文引用

 

 

〈茨木のり子について〉

ABOUT ME
大塚文彰
・1958年生まれ //・ブルー愛好家//・趣味〜サーフィン(若い頃) 80年卒業後、薬品会社勤務の後83年脱サラ会社起業~現在に至る。傍ら縁あって出会った天風哲学を独学実践中!還暦を機に法人解散しフリーランス活動中。 60代一人暮らしを笑顔で暮らす。
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