運命を拓く不滅の哲学
怒らず、恐れず、悲しまず、 正直、親切、愉快に、
黄昏の読書

【永瀬清子】「短章集」”蝶のめいてい/流れる髪”「詩の森文庫」〈うたう〉ことが〈思う〉こと

”読書”は”心の樹”を立派に育てる!
本要約”読書の樹”で素早く養分吸収!
”渚の風文庫”
【短章集”蝶のめいてい・流れる髪”】永瀬清子(著)
{〈うたう〉ことが〈思う〉こと}

「短章集」蝶のめいてい/流れる髪

〈永瀬清子について〉

農村の生活の中で、
生命の詩を謳いつづけた永瀬清子。

詩人が詩作品とは別に、
その形式を愛し、
書き続けた「短章集」。

1906年岡山県生まれ。
佐藤惣之助に師事し、
詩作を始める。
モダニズムの影響を受け、
30年、第一詩集
「グレンデルの母親」で
早くも女性詩人としての
地位を確立。
金沢、名古屋、大阪、東京での
生活を経て、55年、現在の
赤磐市松木に帰郷、
農業のかたわら詩作を行う。
詩誌「黄薔薇」を発行。
後進の育成に力を注いだ。
95年に89歳で
亡くなるまで
生涯自己を中心に据え、
生命力溢れる作品を書き続けた
現在詩の母。

【短章集】〔目次〕

蝶のめいてい

第一章  心辺と身辺

・潮が寄せるように

・窓から外を見ている女は

・トラックが来て私を轢いた時

・ある日曜の朝

・同じく

・生命の形を

・船が蹴たてている

・I市にて

・旅のはじめに

・神を信じないで

・詩人とは何か

・二十四時間を

・朱鷺

・大きな波の中で

・日々

・世の中は孤独な男性と

・泉

・詩にリズムが

・正直であれ

・黄菊

・反衛生

・破者

・詩を書く理由

・素材的なる

・同じく

・蛇籠

・詩は

・ウーマン・リブ

・心貧しきもの

・初夢

・クリスマス

・すべての悩みは

・暗黒へ

・づべての詩は

・けれども

・挫折する

・白秋

・巾着の中に

・都会

・核装備の

・母親は

・静かな冬の夕暮れ

・自分のことばを

・平和の時

・忠義

・あの頃は

・泣きわめくものに

・台風で

・ものの目方

第二章 空洞の木

・空洞の木

・消え去るもの

・その瞬間は

・夜の虹

・裁判と詩

・妖術

・息子

・愛するものは

・九月になり

・蝶のめいてい

・青い蛙

・お皿

・田植と不受不施

第三章 糸と針

・私の詩(一)

・私の詩(二)

・私の詩(三)

・私の詩(四)

・私の詩(五)

・悲哀

・単純それ自身が深淵

・きわめて豊穣、きわめて単純

・美しさの見える日

・ナーシッサス

・愚感(一)

・愚感(二)

・愚感(三)

・愚感(四)

・愚感(五)

・夕暮について

・畔花

・言葉のアラベスクは

・文語体

・農民のことば

・単純なことば

・早合点

・詩を書く事は

・逆リアル

・逆噴射

・私はかしこに愛される

・詩、それは

・夏日の蛇

・風景は個人のものだ

・日中

・白昼の夢

・斜視

・花と枝

・日輪と山

・・あとがき

流れる髪

序詩 
小さな小さな穴を

第一章 らめんと

・らめんと

・また

・星のように

・右手

・歳月

・たった一本の紐で

・もしも私が

・喚びだすかたちで

・固定剤

・新幹線

・ざくろ

・古い同人誌

・貧しき我

・ポプラ

・雨

・となりの

・壁の中の貴婦人

・逆鱗

・夏のはじめだから

・健康な人が

・八歳の

・「第三芸術」

・老いたる友

・俊寛

・狐

・感覚

・わずかの時間に

・蟬のように

・私をとりまく人が

・あわれみが

・季節

・電柱

・農民

・蛇のこと

・親知らず

・うたたね

・フユノハナワラビ

・父の手紙

・髪の毛の玉

・苦

・心がすっかり萎れたので

・糸巻のはじめを

・私の書いている事は

・地方

・私の穂

・なぜ

・噴水は

・また

・悲しめる友よ

・人間は

・愛

・同じく

・嗅覚

・書かなければ

・肉から肉が

・坑道に

・冬

・罪なき我らを守りたまえ

・流氷

・言葉

・女詩人の運命

・女傘

・愛とは

・女の流行

・リボン

・火の色

・車中にて

・車中にて

・最も平凡に

・好都合と好運

・狐

・着物をまとうとは

・岩のことば

・造花は

・サンドペーパー

・満足

・詩人

・老

・小鳥

・揺れさだまる星

・冬が来るとは

・スキアラバ

・鉄槌をもつ人へ云う

・雨について

・詩とは

・まっすぐに

・何がピークか

第二章 流れる髪

・流れる髪

・地の人の声

・水仙

・柳の一生

・賢治思慕

・スギナの間作

・微小なものへの味方

・ヨクミキキシワカリ

・腕なき人

・腕なき鬼

・いろいろの性

・大根のために

・わが父のオートバイ

・さびしき人々

・光の角度

・藤本としさん

・小泉雅一

・死刑囚

・鹿・狐

・幼かりし日

・天体

・恥のかたまり

・天国と地獄

・ストーブ

・瓦斯燈

・諸国の天女

・谷川じいさん

・考えてみれば

・リズムについて

・「砥ぎ辰の討たれ」

・今一人

・・あとがき

〔解説〕新井豊美

「しぶきのあがる所」

詩人の真価は亡き後に
定まるというが、

永瀬清子が逝って十二年。

彼女自身の詩がそうであるように、
徐々にそして着実に、
その評価が高まりつつあるのが
感じられる。

清子の言葉は
派手なものではなく、
巧みな喩法で
人を幻惑するような
種類のものでもない。
「普段着のごとく書けよ」
「流れるごとく書けよ」
とうたうその詩と同じに、

彼女が短章と名づけて
好んで書いたこれらの
アフォリズムは、
宮沢賢治が
首から下げて
書き留めていた
手帳の言葉のように、

詩の発生の瞬間をとどめる
スケッチとして
必然的に編み出されたもので、

清水のようにわたしたちの
こころにしみ入ってくる。

〈一部抜粋〉

【永瀬清子作品】

ABOUT ME
文章bunsho
・1958年生まれ フリーブロガー・趣味〜サーフィン(若い頃) 80年卒業後、薬品会社勤務の後83年脱サラ会社起業~現在に至る。傍ら縁あって出会った天風哲学を独学実践。還暦を機に法人解散しフリーランス活動中。 海とトラッドを愛し笑顔で暮らす。
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