「中村天風から教わったやさしい瞑想法」「最高の瞑想法」天風最後の直弟子が語り継ぐ「天風式瞑想」「天風塾」塾長沢井淳弘(著)
天風哲学を綴った「盛大な人生」「成功の実現」の二冊との出会いに始まり、中村天風(著)の「真人生の探求」「研心抄」「錬身抄」の天風哲学真髄の三部作に至り、その他数多の天風哲学関連本を経て、ここに天風哲学(心身統一法)の中でも最も核心であり、大切なノウハウといわれる「天風式瞑想法(安定打座)を、天風最後の直弟子沢井淳弘先生が、天風直伝の言葉も交えながら、哲学的、科学的、宗教的観点からのご自分の独自に瞑想を研究された末にたどり着いた考えも含めたかたちで、非常にわかりやすい内容として説明された、「瞑想法」の決定版ともいえる素晴らしい書です。
序章 瞑想の境地に始まり、瞑想とはなにか、瞑想の目的と効用を、瞑想はストレスから人の健康を守る、人をプラス思考に導く、潜在意識の中の生命力を引き出す等、瞑想に関する広範囲な医学的研究レポート等による裏づけで説明され、そして、具体的な瞑想の方法を、著者が一般に流布している様々な瞑想法を体験したり、実験したりした方法の詳細な説明と評価をしたうえで、そういったあらゆる瞑想法とは違う、天風直伝の「正しい瞑想法」をわかりやすく、具体的に、取り組みやすい形で紹介されていきます。
まずは、多くの人のあいだにある瞑想というものについての誤った先入観や誤解について説明されます。一つは、瞑想は、長い時間座り続け、その苦痛に耐える修行なのだという誤解、この著書に書かれている、著者が中村天風から学んだ瞑想法はそのようなものではなく、短時間で充分であり、苦行や難行を必要としないものです。著者が天風から学んだのは、「ヨーガ式座禅」で、天風から最初に教えられたことは、効果的な座禅は時間の長さではなく、深い静寂の気持ちを把握することだとということでした。
この著書に書かれている「天風式やさしい瞑想法」は、天風哲学の核心であります。中村天風が、1919(大正8)年悩み苦しむ多くの人々を救いたいとの思いから、一切の社会的地位を手放すとともに会社や財産を処分して、ヨーガ(Yoga)をもとに確立した「心身統一法」天風式瞑想法をはじめとする独自の健康法や人生哲学を伝えるようになり、その天風の教えを受けた人たちは、東郷平八郎元帥をはじめ、皇族の方々、政治家・後藤新平、大横綱・双葉山、経営の神様・松下幸之助、野球の長嶋茂雄など数多おり、なかでも作家の宇野千代や経営者・稲盛和夫は、「天風式瞑想法」の熱心な信奉者として知られています。
①天風は、すべての人には、
与えられたなすべき仕事があり、
それを貫徹することが幸福への道であるとして、
それを全うするために、
短い時間で瞑想に達する方法をあみだしたのでした。
②私の提案する中村天風に学んだ瞑想は、
短時間で充分で、苦行や難行を
必要としないものです。
また、瞑想といえば、手を組んだり、
足を組んだりして、痺れがきても厳しい姿勢を
とりつづけなければならないと考えがちですが、
これも誤りです。初心者はむしろ、
姿勢について考えないで、好きな姿勢をとるのが一番です。