”黄昏読書時間”
【孤独にならない老い方】高田明和(著)
{人生の後半戦を、
人とつながり笑って過ごす}
”老いの孤独を乗り越える47のヒント”
人は本来、一人です。
家族がバラバラなのは不幸だ、
昔の友人と疎遠になって
孤独だと嘆くのではなく、
「今、この時が幸せなんだ」と
思えるようにすることが大事です。
本書は、
孤独についての考え方を変え、
新しい幸福感をつくるための
具体例と先人の知恵を
紹介しています。
〈まえがき〉
人間はみな、
同じように苦しみ、
悩みながら生きていると
私は思っています。
「なぜ自分ばかりが孤独なのか」
「楽しそうに生きている人が羨ましい」
などと比較するのは、
まったく意味のないことです。
「自分が孤独に苦しんでいるように、
誰もが孤独に苦しんでいる。
そのことをお互いに
知らないだけなのだ」
と考えたほうがいいと思います。
孤独に対処する方法は、
考え方を変える以外にありません。
今いる環境を、
「これでよいのだ。だから
今のままで生きてゆくのだ」
と受け止めることが大事です。
【目次】
・まえがき
第一章
思い出と語らって生きる
01
楽しい思い出にふけるより、
嫌な記憶を遠ざける
02
誰もが過去に苦しめられていると
心に刻む
03
楽しかった昔に寄りかからず、
悲惨だった昔も否定しない
04
過去がつらかったから
今がラクなんだと考える
05
「やり直したい」「戻りたい」
願望を卒業する
06
晩年の平穏は何ものにも
代えがたいと知っておく
07
私たちはいつも惜別の
情の中に生きている
第二章
家族のきずなを温めて生きる
08
家族は一つの全体であることを
忘れない
09
「優しくすればよかった」
と悔いないように今始める
10
無数の秘密を共有しながら
何事もなく暮らそう
11
わが子に「たいまつ」を
受け渡したことで満足する
12
どんな時でも子供に
上から目線で接しない
13
子供の言い分は黙って聞くことが、
老いた親の一人をすべきこと
第三章
一人を楽しんで生きる
14
「一人でいても孤独ではない」
ことを意識する
15
たわいない雑談にも
大きな価値を見い出す
16
「もう」を増やし、
「もっと」を減らしていく
17
賞賛のない生活に
少しずつ慣れていく
18
俗世にまみれすぎず、
ロマンをより多く楽しむ
第四章
友と再び出会って生きる
19
自分と無関係な面は見ないのが
年配者の友情
20
「心の中の友」との
会話を深めていく
21
「欲と二人連れ」の
関係から徐々に離れる
22
縁が尽きた人とは
無理につき合わない
23
「自分は好かれない性格」という
劣等感を完全に捨て去る
第五章
心を乱されずに生きる
24
「相手にしない人間」を決める
25
どんな相手でも正面戦は避ける
26
議論に巻き込まれない
27
嫉妬心には適正に対処する
2つ
嫉妬されても平穏につき合う
29
ネットの世界にうかつに深入りしない
第六章
愛の力を見直して生きる
30
愛を幸福の中心に置こう
31
価値観をすり合わせて
愛情のすれ違いを防ぐ
32
「役に立ちたい」本能を
互いの幸福につなげる
33
愛情に恵まれた人生を
柊生の目標にする
迺七章
時の流れを味わって生きる
34
答えが出ない時は時間にまかせる
35
不安を手放し、
「なるようになる」と腹をくくる
36
あせらずに「長い目でみる」
賢さを磨く
37
人生にムダはないと考える
38
死と眠りについて
自分なりの答えを得ておく
39
今が幸せなら過去も
バラ色に見えると理解する
第八章
人生の法則に則して生きる
40
「善業を積めば幸福になる」
と改めて信じる
41
そっと人を助けることに、
より重きを置く
42
「できる」といつでも強く念じる
43
人に役立つ機会を
見つけては参加する
第九章
病気と痛みを遠ざけて生きる
44
少しの病気は長生きの
交換条件だと受け止める
45
意欲を持つことが
脳の病気の特効薬
46
腹式呼吸の力で
心身をおだやかに保つ
47
薬やサプリの量を
できれば増やさない
〈著者略歴〉
高田明和(たかだ・あきかず)
1935年静岡県生まれ。医学博士
1961年慶應義塾大学医学部卒業。
同大学院生理学修了後、
1966年米国ロズエル・パーク
記念研究所に留学。
1972年から
ニューヨーク州立大学助教授。
1975年浜松医科大学
第二生理学教授。
2001年同大学を定年退官し、
名誉教授となる。
専門は生理学、大脳生理学、血液学。
80代の今も、ラジオ、テレビ出演や
講演などで精力的に活動中。