荒さんは、16歳の時に、体中の神経に腫瘍(しゅよう)ができる「神経線維腫症2型」を発症して、明治学院大学在学中に全盲、全ろうになった。フルートが得意で東方神起が好きな普通の女子大生だった。その生活から光と音を失い、やがて歩行も困難になって、車椅子での生活を余儀なくされた。そして、コミュニケーションの手段方法として、指点字を習得され、周囲の支えも得て2014年に大学を卒業された。その後、東京 盲ろう者 友の会の理事を務めながら講演などで盲ろう者への理解を広げる活動等をされてきた。明治学院大学4年時、抗がん剤治療を受けながら講義に通った。突然、一切の光と音を奪われた孤独に耐えながら、その人生を前へと歩む強さ。その頃には、盲ろう者の多くは社会に出る術を知らず、家に引きこもっている。そうした人たちを勇気づける存在になりたい。そんな目標も口にされていたようです。また、こうも語られています。「盲ろうになって、自分の心の声、魂の声とすごく向き合うようになったなと思います。他によそ見することができないので、深く自分と向き合いますね。」と、また時として、「自分の感情が暴れまわったり、まわりが自分のことをどう考えているかがすごく気になってしまったり、障害を持ってみると、可哀想だと思われるのがすごく嫌で、他人の優しさもその裏側にある気持ちを考えてしまって、素直に甘えられないんです。」とも語られています。そんな深い孤独と絶望の葛藤の狭間から、その人生にかすかな希望を見つけ出して前に進むその生き様が綴られた日記ブログでの発信ががたくさんの共感を呼び、ヘレン・ケラーになった女子大生と称えられます。「明日死ぬと思って生き、永遠に生きると思って学ぶ」胸に刺さります!荒美有紀さんの魂よ、永遠に!