HTB(ハウステンボス)がまた身売りされた。
このコロナ禍によって、
大きく業績悪化してしまって、
香港のファンドに売却されてしまった。(..)
思い起こせば12年前、
HIS(エイチ・アイ・エス)が支援に乗り出すまで、
HTB(ハウステンボス)は開業以来、
18年間赤字続きだった。
思えば我が家のビッグドライブは、
いつもハウステンボスだったから、
とても哀しい出来事だった。
そんな窮地にHIS(エイチ・アイ・エス)が、
支援に乗り出したのである。
一代でHISを旅行大手に育て上げ、
新規航空会社スカイマークも立ち上げた澤田会長。
12年前、HIS(エイチ・アイ・エス)の澤田会長は、
HTB(ハウステンボス)再建に際して、
自ら園内ホテルに住み込み、
毎日自転車でくまなく回り、
従業員に声をかけ、客の声を聞いた。
澤田会長曰く、
「たくさんの会社を見てきたけど、
キレイな会社は発展する。
僕がHTB(ハウステンボス)に行った当初は、
錆があったりして少し汚かった。
まずそれをキレイにしようと。」
そしてここからハウステンボスのV字回復が始まる。
光の王国(イルミネーション)に始まって、
さまざまな画期的イベントの数々によって、
見事大輪の花を咲かせ続けていたのだけれど、
この2・3年間のコロナ禍は、
想像以上のダメージを与え続けたのである。
それにしてもこのコロナ禍以前のV字回復、
その立役者は「クレンリネス」である。
かくいう私も、およそ40年間携わってきた「クレンリネス」。
ここで少し簡単に触れておきたい。
まず「クリーンネス」、
掃いたり拭いたりなど、
キレイにするための行為、作業。
対して「クレンリネス」、
その行為の結果もたらされる
「清潔で、安全で、快適な状態」。
クリンネスは掃除する者の立場から見た言葉で、
クレンリネスはお客さまの立場から見た清潔な状態。
つまり、いくらクリンネスに徹しても、
クレンリネスが保たれてなければ
意味がないということになります。
全てはお客様がどう感じるかということになります。
その原点に立った考え方ですべてのイベントが
企画運営されることによって、V字回復に至りました。
今回このハウステンボス売却のニュースのなかで、
この「クレンリネス」に光が当たったことが、
唯一私の中では救いであったような気がします。
最後に、これからもハウステンボスが、
新たな運営元になっても、
光り輝く施設として発展されることを祈ります。