老いるということは、振り向く過去が、
日に日に積もっていくことでもある。
自分がこれまで何をして来て、
何者であったのかということを、
そのことを前向きに捉えられる人は、
ほぼほぼ皆無に等しいのではないかとも思う。
だからこそ、「隣の芝生は青く見える」などと、
自分より他人が良く見える心理に人は駆られ、
自分の良いところには無自覚で、
周囲の良いところばかりを見て落ち込み、
本来あるべき人としての有り様を見失って、
右往左往している人が多いし、
それは老いれば老いるほど、
振り向く過去が増えれば増えるほどに、
自分を見失いがちになるのが人の常なのかも、、。
おそらくこのジョブスの言葉は、
若者向けに語られたものだと思われるけれど、
人生の黄昏時を迎えた我が身においても、
こころに刺さる言葉ではある。
最後の、受け止めた上で、
それを捨てればいい。
というのは、「言うは易く行うに難し」であり、
なかなか常人には容易ではないことでもあるけど、
それでもその事は”真理”のような気がします。
結局詰まるところ、受け止めるしかないし、
捨てる事でしか前には一歩も進めない気がします。
結局、「自分は自分、他人は他人。」であり、
自分と他人を相対的に物事を比較して判断する
自己肯定感の低い「自分を信じる」という
”信念”に欠けた人生に終始していたのでは、
本来の、自分に合った対処法も見つけられず、
それに対する努力も苦労もすることのない、
ただ漠然とした日々の繰り返しで大切な人生の時を、
無為に費やしてしまう人生で終わってしまうことに、
なってしまうことになりかねません。
明日の希望に満ちあふれた若者ではない、
人生黄昏時の老人だからこそ、
数少ない残された大切な時を、
”自信”に満ち溢れた時として過ごしたいものです。