笑顔ライフ
怒らず、恐れず、悲しまず、
⭐️潮騒詩集

【帰郷】中原中也第一詩集「山羊の歌」

古今東西、多くの詩人たちの作品、
     〈潮騒の詩集〉

【帰郷】

柱も庭も乾いている

今日は好い天気だ

縁の下では 蜘蛛の巣が

心細そうに揺れている

山では枯木も息を吐く

あゝ今日は好い天気だ

路傍の草影が

あどけない愁しみをする

これが私の故郷だ

さやかに風も吹いている

心置きなく泣かれよと

年増婦の低い声もする

あゝ おまえはなにをして来たのだと

吹き来る風が私に云う

{中原中也について}

文学史上に大きな足跡を残した
近代詩人中原中也は、

明治40〈1907〉年4月29日、
山口市湯田温泉に生まれました。

小学校高学年より短歌を制作、
雑誌や新聞の歌壇に投稿を始めます。
その後、ますます文学に熱中し、
立命館中学へ転校のため京都へ移り、
高橋新吉や冨永太郎の影響を受けて、
詩人としての人生を歩み始めます。
大正14〈1925〉年上京。
小林秀雄、河上徹太郎、大岡昇平
らを知り、昭和4〈1929〉年
友人たちと同人誌「白痴群」を創刊。
昭和9〈1934〉年には、
第一詩集「山羊の歌」を出版し、
詩壇に認められるに至りました。

昭和12〈1937〉年10月22日、
山口への帰郷を願いつつ、鎌倉の地で、
30年の短い生涯を閉じました。

その生涯を詩人として生き抜いた中也は、
珠玉の詩篇を後世に残し、
日本をはじめ海外にも知られ、
多くの人々に愛されています。

ABOUT ME
大塚 文彰
・1958年生まれ ハートブロガー・趣味〜サーフィン(若い頃) 80年卒業後、薬品会社勤務の後83年脱サラ会社起業~現在に至る。傍ら縁あって出会った天風哲学を独学実践。還暦を機に法人解散しフリーランス活動中。 海とトラッドを愛し笑顔で暮らす。
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