中村天風&池田晶子
怒らず、恐れず、悲しまず、〜悩むな考えよ。
十人幸十色

幸十人十色(sample)「文彰さん(仮名)63歳男性/自営業」見栄を捨てて等身大の自分のまま、毎日を楽しく淡々と過ごす!

〈トークライブ〉【幸十人十色】(sample)

 

 

 

ナルー

 

63歳とは思えないような、

 

溌剌としていらっしゃいますが、

 

今日は宜しくお願いします。

 

まずは、今はどういった活動を

 

されておられますか?

 

文彰さん

 

はい!今は、一人で、

 

フリーランスとして、

 

自分の出来ることを、

 

日々、細々とやりながら、

 

活動しています。

 

60歳を過ぎた頃に、

 

体力の衰えなどで、

 

思い切って環境をリセットして、

 

どうにかこうにかやっています。笑。

 

ナルー

 

そうなんですね。

 

環境をリセットされたというのは、

 

体力だけが原因ということですか?

 

文彰さん

 

まあ、それだけではないんですけど、

 

四十年近く、同じ事をやって来ましたから、

 

人生の終盤戦で、何か少し、

 

チャレンジしてみたいなっていう好奇心、

 

みたいなものも大きかったと思います。

 

それと、妻も亡くして、息子も独り立ちして、

 

ひとりになったということも大きいと思います。

 

ナルー

 

なるほど、ところで今、

 

大切にされてる想いのようなものはありますか?

 

文彰さん

 

そうですね、一言で言うとすると、

 

見栄やプライドはきれいさっぱり捨てる。

 

美貌や若さ、

 

収入や持ち物で自分を飾ることは卒業して、

 

等身大の自分のまま、

 

毎日を楽しく淡々と過ごす!

 

これではないでしょうか。笑。

 

ナルー

 

なるほど、参考になります。笑。

 

 

ところで、唐突ですが、

これまでの人生を振り返って、今更だけど、、。

みたいな想いってあったりしますか?

壺中の天(今更)

 

人間、若い時は何をするかが問われ、

 

歳をとると何をしてきたかが問われる。

 

人生は一度きり。

 

我が人生を顧みて、反省して、

 

今更ながらの後悔を懺悔し、

 

その悔いの念を壺中に沈めて、

 

ありし日の悔想の念を線香の煙と共に供養する。

 

供養の後の生き様こそが真骨頂。

 

【壺中の今更】

 

ナルー     文彰さんの

今更ながらをお聞かせ頂けますか?

 

文彰    そうですね 今更ながら、

 

大変お恥ずかしい話ですが、

 

ここでケジメ(供養)のつもりで、お話しします。

 

ナルー   ハイ!ここで供養しましょう。

 

文彰

 

今、私は63歳になったのですが、

 

やはり一番大きな後悔は、

 

父や母の晩年を、共に過ごせなかったこと、

 

これに尽きる気がしています。

 

25歳のときに会社を立ち上げ、

 

休みもなく、夢中で仕事に取り組みました。

 

資金繰り、お得意さん開拓、人の問題、

 

新しい技術習得、不況等々、

 

いろいろな困難を乗り越えながら、

 

ただ前だけを向いて走って来て、

 

40歳を目前にして、いつの間にか、

 

余裕が出来ている自分自身、

 

そんなときに、じっくりと考えることもなく、

 

お得意さんの不動産会社の担当者との会話の中で、

 

”俺って、家建てられるかなあ?”なんて、

 

ふっとつぶやいたのが運の尽き、

 

あっという間にその担当者が調べ上げ、

 

後日、”大丈夫です!任せて下さい!”

 

それからは、担当者の言うままに、

 

場所から建物から、一気に決まって、

 

相変わらずの仕事の忙しさと、

 

新築戸建てに住める喜びとで、

 

いっきに突っ走ってしまったのでした。

 

今更ながら、この時に、

 

田舎の実家で暮らす父や母の晩年のこと、

 

田舎の親族たちとのつながりのこと、

 

そして、ご先祖様と後々の代々のこと、

 

もっとたくさん、家族で話し合うべきだったのに、

若気の至りの勢いだけで突っ走ってしまいました。

 

もちろん、その新興住宅地に建った新築家屋で、

 

一家三人、静かに楽しく暮らせたのですが、

 

父や母、そして妻までもが旅立ってしまった今になって、

 

歳を取って、故郷への郷愁の想いとともに、

 

仮にあの時、実家のある土地の自然豊かな静かな場所に、

 

父や母、そして家族みんなで住める家を建てていたなら、

 

まったく違う人生になっていたのだろうな、なんて、

 

家族みんなで、畑や田んぼを耕して、ワイワイ言って、

 

秋祭りには、親族みんな集まって酒盛りして、

 

今更ながら、そんなこんなを考えてしまう今日この頃です。

 

所詮、詮ないことですね、。

 

人生一度きり、この壺中の天(今更)で供養して下さい。

 

ナルー

この壺中の天(今更)でしっかり供養して、

後は、 楽しく進みましょう!

 

供養の後の生き様こそが真骨頂ですから!

Gold incense vase or inlight blue background. Used during meditation, religious practice or freshen up the scents.

文彰さん 

何だかスッキリした気分ですね!

気分一心で、幸せ一杯頑張っていきますよ!笑顔。

 

ナルー 

ハイ!お互い頑張っていきましょう。

 

今日はありがとうございました。笑顔。

ABOUT ME
文章fumiaki
・1958年生まれ たそがれヤモメ・趣味〜サーフィン(若い頃) 80年卒業後、薬品会社勤務の後83年脱サラ会社起業~現在に至る。傍ら縁あって出会った天風哲学を独学実践。還暦を機に法人解散しフリーランス活動中。 海とトラッドを愛し笑顔で暮らす。
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