Smile
笑顔だよ
黄昏純情BAR

【黄昏純情BAR一話⑤】心が洗われるとき、目には見えないけれど、見えないからこそ

 

モニターに映し出された

 

植村花菜のトイレの神様を聴いて、

 

切々と歌うその歌声に皆んな聴き惚れて、

 

静かに私が差し出すテイッシュの箱に、

 

それぞれ順に手を伸ばしていました。

 

歌詞の世界観に引き込まれて、

 

自然と自分の身に置き換えてしまって、

 

切々と詩を刻むその澄んだ歌声が、

 

哀愁の琴線に触れるとでもいうのか、

 

いつのまにか涙が込み上げて、

 

その涙が日頃の生活の中で

 

知らぬ間に心にこびり付いた垢みたいなものを、

 

キレイに洗い流してくれているような、

 

もちろん、決して目には見えないのだけれど、

 

見えないからこそ、確かに感じられる爽快感、。

 

 

 

 

〈トイレの神様〉植村花菜

 

 

小3の頃からなぜだか

 

おばあちゃんと暮らしてた

 

実家の隣だったけど

 

おばあちゃんと暮らしてた

 

毎日お手伝いをして

 

五目並べもした

 

でも、トイレ掃除だけ苦手な私に

 

おばあちゃんがこう言った

 

トイレには

 

それはそれはキレイな女神様がいるんやで

 

だから毎日キレイにしたら

 

女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで

 

 

その日から私は

 

トイレをピカピカにし始めた

 

べっぴんさんに絶対なりたくて

 

毎日磨いてた

 

買い物に出かけた時には

 

二人で鴨なんば食べた

 

新喜劇録画し損ねたおばあちゃんを

 

泣いて責めたりもした

 

トイレにはそれはそれはキレイな女神様がいるんやで

 

だから毎日キレイにしたら

 

女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで

 

 

少し大人になった私は

 

おばあちゃんとぶつかった

 

家族ともうまくやれなくて

 

居場所がなくなった

 

休みの日も家に帰らず

 

彼氏と遊んだりした

 

五目並べも鴨なんばも

 

二人の間から消えてった

 

 

どうしてだろう?

 

 

人は人を傷付け、

 

大切なものをなくしてく

 

いつも味方をしてくれてた

 

おばあちゃん残して

 

ひとりきり

 

家 離れた

 

上京して2年が過ぎて

 

おばあちゃんが入院した

 

痩せて細くなってしまった

 

おばあちゃんに会いに行った

 

「おばあちゃん、ただいまー!」ってわざと

 

昔みたいに言ってみたけど

 

ちょっと話しただけだったのに

 

「もう帰りー。」って

 

病室を出された

 

 

次の日の朝

 

おばあちゃんは静かに眠りについた

 

まるで まるで

 

私が来るのを

 

待っていてくれたように

 

ちゃんと育ててくれたのに

 

恩返しもしてないのに

 

いい孫じゃなかったのに

 

こんな私を

 

待っててくれたんやね

 

 

トイレには

 

それはそれはキレイな女神様がいるんやで

 

おばあちゃんがくれた言葉は

 

今日の私をべっぴんさんにしてくれてるかな

 

トイレには

 

それはそれはキレイな女神様がいるんやで

 

だから毎日キレイにしたら

 

女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで

 

気立ての良いお嫁さんになるのが夢だった私は

 

今日もせっせと、

 

トイレをピカピカにする

 

 

おばあちゃん

 

おばあちゃん

 

ありがとう、

 

おばあちゃん

 

ホンマに

 

ありがとう

 

 

 

今この空間に居る皆んな、今更べっぴんさん

 

になりたくてトイレ掃除をすることは決して

 

ないことはわかっているのだけれども、

 

それでも孫娘が出来たとしたならやはり、

 

気立ての良い娘に育ってほしいという

 

そんな想いは共通するのかもしれないから、

 

この歌詞と同じような事を言ったりしてね、。

 

言う手前、今更だけど自分でもトイレ掃除を、

 

今まで以上にしっかりやったりするのかな、?笑。

 

 

「あ〜何だかすごく気持ちの良いスッキリ気分!」笑。

真野さんが呟くと、ほかの二人も、

 

「ホント!すっごいスッキリ!そろそろ帰ろっか!」笑。笑。

 

「郁弥さん、そろそろお勘定を!」

 

「了解!じゃあ、ひとり2000円ずつで、、。」

 

 

こうやって、黄昏純情BARの初日は、

気分良く幕を閉じようとしています。笑。

ABOUT ME
大塚文彰
・1958年生まれ ・黄昏のパドラー・趣味サーフィン(若い頃) 80年卒業後、薬品会社勤務の後83年脱サラ会社起業~現在に至る。傍ら縁あって出会った天風哲学を独学実践中!還暦を機に法人解散しフリーランス活動中。 60代一人暮らしを笑顔で暮らす。
〔スポンサーリンク〕

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。